こんにちは。
【TTArtisan 50mm f/2】はEマウント版で一時期話題となったレンズですが、そのZマウント版を手に入れましたので、購入までの経緯や使ってみた感想などを書きたいと思います。
Nikon Zfで使いたいZレンズが無い問題
半年くらい前に、Nikon Zfを買いました。
Zfを購入したのは、そのデザイン魅了されたからです。
写りがいいのはもちろんのことですが、Zfのクラシカルなデザインはやっぱり最高で、グリップを握るだけでやる気と幸福感が湧いてくるという不思議なカメラです。
そんなZfですが、使っていて不満に感じることが一つだけありました。
それは、「Z40mmf2(SE)がZfのデザインにちょっと合ってない」ことです。
Z40mmf2(SE)はSpecialEditionだけどZfに似合うかと聞かれたら
Zfのキットレンズとして販売されている【Z40mmf2(SE)】ですが、非常に優秀なレンズです。
パンケーキとまではいきませんが、ニコンのZレンズの中でもかなり薄いですし、重さも200gを切っている(170g)ので、持ち運びもかなり楽です。
それなのに、写りやAFなどのレンズ性能も大変優秀です。何を撮っても良く写ります。
しかし、しかしですねえ。
デザインというか見た目がちょっとよろしくないんですよ。
Special Edition(SE)ということで、ZfやZfcに向けて、通常の【Z40mm f2】よりは、確かにクラシカルに寄せたデザインにはなっています。
でも、Zfのデザインほどの熱量を感じられないというか、「とりあえずZf用のレンズを作っとくか」みたいな感想を持ってしまうんですよ。
「Zfにはこのレンズをつけてくれよ!」みたいな熱量は感じないというか。
「ZfにはZ40mmf2(SE)がよく似合う!」とは決して言えないような。
【Z40mmf2(SE)】に対する印象はそんな感じです。
ZfはZマウント以外のレンズを使うためのボディなのか
確かに、「Zマウントのレンズにこだわらなければいいじゃん」という意見もわかります。
Fマウントだったり、Mマウントだったり、フィルム時代のマウントだったり、そういった他のマウントには、Zfのデザインにマッチするレンズはたくさんあると思います。
特にライカMマウント群には、Zfにものすごくよくマッチしそうなレンズがたくさんあるような気がします。
でも、マウントアダプタをかますと機能面で制限が出てきたりするので、できればZマウントのレンズを使いたいです。
何より、マウントアダプタの厚みがZfのデザインを損なったりするので、それは嫌なんですよね。
ニコンがZf用の本気のレンズを一本くらい出してもいいのになと思います。(NIKKOR Z40mm f2(SE)がそれなのかもしれませんが)
サードパーティーのZマウントレンズを見てみる
わがままばかり言っていてもどうしようもないので、サードパーティー製でZfに似合うZマウントレンズを探すことにしました。
よくよく考えると、Nikon純正にこだわる必要はなかったのかもしれません。
Zf用のレンズを探すにあたり、要望は次のようなかんじです。
- Zマウントのマニュアルレンズ
- 焦点距離が50mm前後(40mm〜60mm)の単焦点
- Nikon Zf に似合うデザイン
Zfのレンズ探しは、マニュアルレンズに絞りました。
クラシカルな見た目のカメラなので、マニュアルフォーカスでゆっくりと撮影するのが合っている気がして。
Loxia50mmとLoxia85mmで写真を撮るのが楽しかったので、そのことも多分に影響していると思います。
ネットで検索をしたりして、私の要望に当てはまってきたのが下のレンズたちです。
- NOKTON 40mm F1.2 Aspherical
- NOKTON 50mm F1 Aspherical
- APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical
- TTArtisan 50mm f/2
選ばれたのは【TTArtisan 50mm f/2】でした
- NOKTON 40mm F1.2 Aspherical
- NOKTON 50mm F1 Aspherical
- APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical
- TTArtisan 50mm f/2
上のレンズに関して、欲しい順でランキングをつけるとすれば、【TTArtisan 50mm f/2】は最下位です。
NOKTONの40mmか、APO-LANTHARが1位でした。
それでも【TTArtisan 50mm f/2】を買いました。
理由は簡単で、ダントツで安かったからです。
それぞれのレンズの値段(マップカメラでの新品価格)を並べると下の通りです。
- NOKTON 40mm F1.2 Aspherical -> 88,800円
- NOKTON 50mm F1 Aspherical -> 191,565円
- APO-LANTHAR 50mm F2 Aspherical -> 123,070円
- TTArtisan 50mm f/2 -> 11,580円
ここまでの価格差を見てしまうと、「とりあえずTTArtisanを買ってみよう」とならざるを得ませんでした。約10倍〜20倍の価格差ですからね。
【TTArtisan 50mm f/2】を使ってみて
なんだか消極的な理由で購入した【TTArtisan 50mm f/2】でしたが、使ってみた感想は「1万円にしてはよくできている」です。
「1万円にしてはよくできている」
これにつきます。
ちなみにですが、マップカメラの中古(美品)を購入して、値段は9,900円でした(安い!)。
【TTArtisan 50mm f/2】で撮った写真



(参考)【NIKKOR Z 40mm f2(SE)】で撮った写真



【TTArtisan 50mm f/2】は1万円にしてはよくできたレンズ
私の写真が参考になったかどうかはわかりませんが、【TTArtisan 50mm f/2】は「非常によく写るレンズ」ではないように思います。
かといって、「独特の味のある写りをするレンズ」でもありません。
写りに関しては、「目立った長所はないが、目立った欠点もない」、今のところはそういった感想です。
フレアが出たりするので、そう言った意味では「オールドレンズチック」な楽しみ方はできると思いますし、それを長所と捉える人もいると思います。
ただし、写り以外での長所は多いです。
第一に、値段が安すぎます。
新品でも12,000円くらいで買えますし、中古だと10,000円を切る値段で買うことができます。これはこのレンズの唯一無二の長所だと思います。
また、持ち運びがしやすいというのも大きな長所です。
重量が200gくらいですし、長さも短いので、持ち運びはかなり楽です。
「メインにはならないけど、ちょっと気分を変えたい時に重宝するレンズ」という位置付けが、このレンズの評価としては最適なような気がします。
さいごに
【TTArtisan 50mm f/2】を購入した経緯と使ってみた感想を書きましたが、少しネガティブな要素が多かったかも知れません。
ネットのレビューを見て、私自身、このレンズに対するハードルが上がりすぎていたのだと思います。
ネットでは「1万円なのにすごいレンズ!」「コスパ最高!」みたいなレビューを目にしますが、私が使った限り、そこまでハードルを上げてしまうと実際に使ってみてから「期待はずれかも」という感想を抱いてしまうのではないかと思います。
あくまでニコンのZレンズ(よく写る)をメインにしながら、気分を変えるためのサブのレンズとして【TTArtisan 50mm f/2】を使っていくのが正解かと。
そのような用途で捉えると、安いし使いやすいし、とても満足できるレンズなのだと思います。